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中西 敏貴(Toshiki Nakanishi)

僕が美瑛に出会ったのは18歳の時。それからずっと美瑛を愛し続けてきたことになります。いや美瑛をというよりも、美瑛の農業を愛し続けてきたと言ってもいいかもしれない。写真というものに出会ってから、この美瑛で撮影を続けてきたけれど、長い間心にひっかかっていた思いがあるのです。それは、僕が写真を撮ることでこの美しい風景を消費してはいないか、というジレンマ。美瑛の農家が生み出す風景を愛しずっとずっと向き合ってきたけれど、そのことで美瑛の農家に迷惑をかけてはいないだろうか。

そんな時、彼らブラウマンたちと出会うことができたのです。僕が美瑛の農業に恩返しができるのはこれしかない。そう確信したのでした。もう30年以上も向き合ってきた美瑛という土地だけれど、いつまでたっても僕は移住者。でも、こうしてブラウマンと行動を共にすることで、はじめて「美瑛のひと」になれた気がします。

僕は写真を通じて彼らの生き様を追うのが仕事であり、ブラウマンにはなれません。でも、彼らがいつの日かブラウマンと呼んでくれる日が来ることを夢見てこのプロジェクトに取り組むつもりです。

TOSHIKI NAKANISHI PHOTOGRAPHY